地震災害シナリオの検討-その1

大規模な地震が起こった時、高石で何が起こるのでしょうか?

高石町会では、川崎市直下で大規模地震が起こった時の災害を、川崎市まちづくり局防災まちづくり推進課の協力を得て、シミュレーションしています。
本題のシミュレーションの話に入る前にまず、川崎市に直下型大規模地震が起こった時、どのような事態になるのかを、27年前の阪神・淡路大震災の写真から考えてみましょう。

高石地区のハザードマップ(出典:ガイドマップ川崎)

土砂災害ハザード

警戒区域・急傾斜、特別警戒区域・急傾斜

高石地区では多摩丘陵の端に位置し、急傾斜地や坂が多くあります。
その中でも、急な傾斜地は土砂災害が起こる可能性がある個所として、「警戒地区・特別警戒地区」として指定されている場所は、大きな地震が発生したとき、崖崩れが発生する可能性があります。

阪神・淡路大震災で起こった土砂災害


擁壁があったにもかかわらず、崩れて住宅に押し寄せた傾斜地。

西宮市では、大規模な地滑りが発生し、地震発生直後一瞬にして24世帯が流されました。

大規模盛土

住宅土地造成のため、もともと田畑や沼地等に盛り土を行った土地が、高石地区にも広範囲で存在します。大きな地震が起こった時、大きな揺れが発生し、土砂の滑動による住宅の倒壊の恐れがあります。

阪神・淡路大震災の盛土に建つ住宅の被害

向かって左側が盛土に建つ住宅の被害、右が盛土でない場所に建つ住宅です。

西宮市の大規模地滑りが発生した地域は、腹付け盛土といわれる盛土地区でした。

火災延焼災害

延焼クラスター(1000棟以上)

高石地区には、延焼(建物)クラスターと呼ばれる密集する住宅地があり、地震により同時多発的に起こる火災が、延焼(建物)クラスターでは大規模な延焼となる可能性があります。
高石4丁目から6丁目までが延焼(建物)クラスターに指定されています。

神戸市長田区の火災。木造建物が崩壊しそののち火災が発生しました。

神戸市内の焼け跡の状態です。
一度火災が発生すれば、木造建物の倒壊でより燃えやすくなり、広範囲に延焼していくことが分かります。
 
次回は地震災害シミュレーションについて掲載します。